2013年09月20日④ 宮越兄弟インタビュー!

キックボクシング ムエタイ ニュージャパンキックボクシング連盟 NJKF。2013年09月20日④のニュースです。

2013年09月20日ニュース

宮越兄弟インタビュー!

09月22日に開催される『NJKF 2013 6th』で揃ってダブルメインを務める宗一郎&慶二郎の宮越兄弟。兄・宗一郎はWPMFとINNOVATIONの2冠王者・廣虎を迎えてのWBC王座防衛 戦、弟・慶二郎はちょうど1年前に敗れた水落洋祐との再戦で昨年奪取ならなかったWBC王座を狙う。はたして兄弟揃ってWBCムエタイ日本王座のベルトを 腰に巻くことはできるのか。

 

高橋誠治

 

――興行の大トリを務めるWBCムエタイ日本スーパーウェルター級王座の防衛戦が近づいてきました。まず調子はいかがでしょう?
宗一郎 『もうバッチリです。今年は暑くて大変だったんですけど、いい練習ができていい仕上がりだし、自信はあります。』

 

――特に力を入れて練習してきたのはどこになりますか?
宗一郎 『パンチも蹴りも、全て力を入れて練習してきたんですけど、あっちがパンチで来ると思うのでパンチの方が練習しました。』

 

――その対戦相手、廣虎(ワイルドシーサー沖縄)についてはいかがでしょう。
宗一郎 『映像が1つか2つしかなくて、それも2年ぐらい前のやつなんですけど、パンチでガツガツ来る印象でした。あとはデカいっていうか。でも、デカい選手とは何回もいろんな相手とやってきているし、映像を見た限りでは圧力とかさほど問題ないと思います。』

 

――圧力のある相手となると噛み合った試合が期待できそうです。
宗一郎 『今回はヒジもあるのでそんなにパンチでガンガン打ち合うことはできないと思うんですけど、カウンターを狙いながら倒せたらなとは思います。やっぱりKOの方が盛り上がりますし。』

 

――パワフルな印象がある宗一郎選手ですが、その中でヒジを入れてカットすることも少なくありません。
宗一郎 『倒せるなら蹴りでもなんでもいいし、相手の隙をついていこうっていう感じです。最終的に倒せればいいです。』

 

――豪腕を振るう試合を見ると、その中でもパンチで倒すことにこだわっているのかなと思うのですが。
宗一郎 『パンチで倒したいっていうこだわりはそんなにないんです。倒せればたしかに盛り上がるとは思うんですけど、それで狙っちゃうと上手く行かなかったりするし、今まで経験上失敗してきているので意識はしないようにしています。』

 

――07月の白神武央戦では、ガンガン行きつつも相手が来ると巧みにさばくというところがうまく融合されていたのではと思います。
宗一郎 『前回は3Rだったのでガンガン行ったんですけど、今回は5Rだしちょっと慎重に行かないとなっていう感じです。以前はスパーが週1回とかであまりできていなかったんですけど、最近は練習でスパーを多くしてコツを覚えたっていうか。それで調子もよくなってきました。』

 

――なんでもシュートボクシングのシーザージムへ出稽古に行っているとお聞きしました。
宗一郎 『山本元気さんとWBCムエタイを通じて交流があって紹介してもらって、それで行かせてもらうようになりました。宍戸(大樹)さんの試合があると呼ばれる感じで、宍戸さんが試合を終えた後だったので今回の試合のためには行ってないんですけど、少し前まではよく行ってスパーをしていました。宍戸さんとはやっぱり勉強になるし、呼ばれたらまた行ってやらせてもらいます。』

 

――最近は兄弟での同時出場が多いように思いますが、その中でも今回はお2人でのダブルメインとなります。
宗一郎 『弟も調子がいいので両方勝てれば一番ですね。WBCでは自分が昨年健太戦で勝って弟が水落戦で負けて悔しい思いがあったので、そういうジンクスみたいのは全然気にしてないんですけど、今回こそ2人で勝つっていう気持ちはあります。やはり2人そろって勝たないと、祝勝会もなかなか盛り上がれないので(笑)。』

 

――兄弟お2人でのWBC王者を期待しつつ、最後に意気込みをお願いします。
宗一郎 『ガンガン……いや、とにかく面白い試合をして勝ちます。』

 

慶二郎

 

――試合が近づいてきましたが、今回も機動力を維持・向上させるため走り込んできたのですか?
慶二郎 『もうガッツリやりました(笑)。午前中の10時半とかそれぐらいから走るんですけど、もう暑いんですよね(苦笑)。ほんと死にましたけど、そこは自分との戦いだと思ってずっとメニューは変えず、ほぼ毎日走って何とかこの夏を乗り越えました。』

 

――やはり慶二郎選手のスタイルにとってロードワークは要になると。
慶二郎 『僕は足を使うから足腰を人一倍強化しないといけので瞬発力や爆発的なパワーより、筋持久力や持続力を意識するようにしています。日によって今日は短距離、この日は中距離、この日は長距離っていう風にメニューを変えて、あと僕はずっとバスケをやっていたんですけど、その頃やっていたラダートレーニングとか反復横跳び、カラーコーンを使ったメニューとか色々やってます。足を自在に使えるようにと思ってやってるんですけど、試合で出せるようになってきたのはやっと最近で、まだ全然です。』

 

――お兄さんと一緒に慶二郎選手も出稽古でシーザージムへ行っているとお聞きしました。
慶二郎 『ここ1、2年スパーをしているMASAYAくんがやっぱり自分の次の日にタイトルマッチなので一緒に頑張ってやっていました。』

 

――MASAYA選手は若くて非常に手数の多い、期待されている選手ですね。
慶二郎 『2人とも止まらないから、みんなスパーを面白がって見てますし、お金が取れますよ(笑)。』

 

――では、今回はそうした走り込みと実戦練習の2本立てで万全の状態だと。
慶二郎 『はい、かなり上手く行ってます。ちょうど1年での再戦になりますけど、ずっと水落戦のことを思ってやってきました。だから遂に来たし、これは外せないです。』

 

――1年前を振り返っていかがですか。
慶二郎 『1年前はスタイル的にも迷いがあったし、精神的にも安定してない、ちょっとフワフワした感じで上がってしまいました。卜部(功也)戦に勝って、そこから 5、6ヵ月空いて、試合感覚がないのに変な自信を持ってしまって。ムエタイルールなのにヒジなしルールみたいな感じで行っちゃって、自分を見失って変な感じになって、立ち直れなくて終わったっていうパターンでした。』

 

――今はあの頃とは違う?
慶二郎 『そうですね、気持ちの面でも懸けてる面でも違うし、何より練習に取り組む姿勢が違います。絶対勝つぞっていうのを頭に入れながら、危機感を持ってしっかりやってきました。』

 

――昨年の敗戦が慶二郎選手が変わるきっかけになったのですね。
慶二郎 『僕はもともとヒジなし路線で行きたかったんですけど、あの一戦でムエタイの怖さを知ったし、興味を持って奥深さも知って、ムエタイをもっと知りたいと 思って首相撲やヒジ、ムエタイ系の技術も勉強しながら成長してきました。今は去年より引き出しが多くなったし、一般会員さんともマスをやってタイミングが独特だったりフォームが分かりづらかったりするんですけど、それも結構使えるんだなって発見があったり。そういう何でも吸収してやろうという姿勢が去年と は違います。』

 

――生まれ変わった宮越慶二郎として臨む、試合への意気込みを最後にお願いします。
慶二郎 『あれだけ走ったのに負けたら最悪ですから、試合中も「あんなに走ったのに負けられねぇ」と思ってやります(笑)。まぁ、水落選手もこの夏を乗り越えてきているからお互い様なんですけど(笑)。でも、僕が勝った翔(センチャイジム)選手が水落選手に勝っているので自分は絶対勝たなきゃならないし、“獲りた い”じゃなくて“獲らなきゃいけない”です。自分がWBCのベルトを持つべき人間だと思っています。』