2015年11月12日 スーパーバイザー桜井洋平氏が語る!

キックボクシング ムエタイ ニュージャパンキックボクシング連盟 NJKF。2015年11月12日のニュースです。

スーパーバイザーの試合分析!

スーパーバイザー桜井洋平氏が語る!

宮越兄弟が揃ってWBCムエタイ インターナショナル王座に挑むのをはじめ、連盟所属選手が外敵を迎え撃つ『NJKF 2015 9th』(11月15日、東京・後楽園ホール)。桜井洋平NJKFスーパーバイザーが連盟所属選手へのエールを込め、見どころを斬る!

 

宮越宗一郎vsアディール・コージャ、宮越慶二郎vsパウ・イリアナ・ガスケス

 

宮越兄弟はずっとアウェーや中国での試合が続いて、2人とも言ってみれば凱旋試合にあたります。NJKFのリングは久しぶりになるのでファンに大きなインパクトを残してもらいたいです。宮越兄弟の良さ・スゴさを思い出させるというか。
相手はヨーロッパの選手ですがムエタイスタイルのようなので、慶二郎選手の動くファイトスタイルはムエタイスタイルを崩しやすい動きなので合うと思います。ムエタイスタイルにはどっしり構えてっていうより、やっぱりああやって動く方がいいですよね。兄弟でずっとやって、きて体の大きいお兄さんを倒すために今の動くスタイルが身についたのかなと思います。もうずっと長く取り組んで体に染みついた動きでしょうし、あの忍者スタイルで倒すところを期待したいです。
宗一郎選手はデカい相手との対戦と言っても、そういう試合は初めてではないでしょうし、臆することはないと思うので、いつもの宗一郎スタイルで自分の戦い方ができれば勝利に繋がると思います。体も柔らかいので、相手の攻撃を受け流して自分の攻撃に繋げられる選手です。2人揃ってのKOで、ぜひ“宮越兄弟ここにあり”というのを内外にアピールしてほしいです。

 

テヨンvsハチマキ

 

ハチマキ選手は器用な選手ではないと思いますが、基本に忠実な選手という印象があります。ガタイがいいのでパワーはありますし、左を突いて距離の取り方が上手いので、それに対してテヨン選手がどう入って自分の距離で戦うことができるか。
ここ何戦かはテヨン選手らしからぬ動きと試合内容だったので、テヨン選手には期待していてもっと上に行ってほしいですし、今年は見ていてちょっとヤキモキするところがありました。
プライベートでも結婚して、守るものができて気持ちの面でも違うでしょうし、またいつもの荒々しく強いテヨン選手が復活してくれればいいなと思います。

 

MOMOTAROvs駿太

 

駿太選手は言わずと知れた実力者で、MOMOTARO選手からしたら、今まで対戦した中で一番修羅場をくぐってきた相手になると思います。場数が違う相手との対戦です。
でも、見方を変えればMOMOTARO選手がここまで来たというマッチメイクでもあります。WBCも獲っていますし、この試合がまた分岐点になるのかなと思います。今後は団体外の実力者と戦う、こういうマッチメイクが多くなっていくでしょう。勝敗はもちろん、内容が問われる一戦になります。
しっかり勝って次のステップに進むことができるか。でもクリアして進んで行ってもらいたいと思います。

 

健太vs栄基

 

栄基選手は昨年の敗戦から4戦4勝、J-NETWORKの王座も獲ってリベンジ戦に臨むだけの実績を作ってきました。また同等の立場で戦えるということで気持ちも乗っていると思います。やはり同じ相手への連敗は何としても避けたいでしょう。
健太選手はベルトを獲られ、昨年から3勝3敗ですが、弱くなったり実力が下がっているような内容ではありません。無冠の健太選手と王者の栄基選手で立場的には入れ替わったようにも映りますが、ホームリングですしやはり健太選手が迎え撃つ立場です。
1回勝っている相手なので、正直選手の気持からしたら美味しくはないですよね。でも、立場が逆転したと健太選手がとらえているのであれば、もう一度ここで叩いて上に行きたいところだと思います。なのでそうやって自分を奮起させて戦うのは、気持ちのコントロールが上手いと思います。健太選手は頭のいい選手ですから、栄基選手はリベンジに強い意気込みで臨むでしょうが、その辺はよく分かって『今は立場が入れ替わっている』と自分で自分を鼓舞しているんだと思います。