2017年09月02日 第3回『“あいかめ”愛香 キックの部屋!』宮越慶二郎編

キックボクシング ムエタイ ニュージャパンキックボクシング連盟 NJKF。2017年09月02日のニュースです。

2017年09月02日ニュース

第3回『“あいかめ”愛香 キックの部屋!』宮越慶二郎編

~世界と闘う国際的“忍者ソルジャー”!なんと、将来目指すは芸能界!?~

WBCムエタイ インターナショナル ライト級王者・宮越慶二郎(拳粋会)

撮影/齊木恵太

 

慶二郎

 

愛香 『今年からNJKFマスコットガールをやってます愛香です、本日はよろしくお願いします。』

慶二郎 『試合より緊張してますが、こちらこそお手柔らかによろしくお願いします。』

愛香 『まずは、慶二郎選手の性格を知りたいです。』

慶二郎 『一言でいうと……せっかちですね。』

愛香 『せっかち?すごいまったり感があるように見えますよ。』

慶二郎 『いえいえ、せっかちで心配性です。』

愛香 『血液型は?A型っぽいですが…』

慶二郎 『AB型です。愛香さんは?O型っぽく見えますけど。』

愛香 『えっ?何でですか?顔が?(笑)。私はA型の心配性です。』

慶二郎 『なんか、小っちゃいことを気にしなそうなオーラがあります(笑)。』

愛香 『まあ、そうですね(笑)。ではチャームポイントは?』

慶二郎 『チャームポイントって分からなくてグーグルで調べたことがあるんですけど、「自分の自慢できるところ」って載っていて、それなら足首の細さですかね。手足首が細いんですよ。僕、太ももはすっごい太くてキック界でも定評があるんですけど、足首は細い!』

愛香 『(覗いてみて)あっ!たしかに細い!実は私、アキレス腱とふくらはぎの境辺りのフェチなんですよ!』

慶二郎 『えっ!?(指で触りながら)この筋のところですか?』

愛香 『そう、そこ!その筋とふくらはぎの境がキュッとなっているのが大好きで…… 』

慶二郎 『超マニアックですね(笑)!』

愛香 『はい。なので、男の人が階段を上がっている足を見るのが好きなんです。すごい見ちゃいます。筋肉も大好きですけどやっぱり一番はここ!(と言って、慶二郎の足首を指さす)。ところで、最近ハマっていることとか趣味はありますか?』

慶二郎 『趣味らしい趣味があまりないですけど、最近買ったアップルウォッチが心拍数が出るのでそれを計ることですかね(笑)。一見バカっぽいんですけど、これはアスリートには優れものですよ。アスリートの間では心拍トレーニングというのが結構定着していて。心拍数の上がり方を見て脂肪燃焼してるとかが分かるんです。』

愛香 『ちなみに今はどうですか?』

慶二郎 『普段は家でボーっとテレビを観てると心拍数が50前後なんです。でも今……こうやってジッと座っている状態ですけど緊張してるので、たぶん70前後だと思います。』

愛香 『どれどれ?』

慶二郎 『(手元を見て)ほら!69でしょ! こんな感じで体感心拍数が鍛えられます(笑)。面白いですよ!でも愛香さん、興味なさそう(笑)。』

愛香 『いやー、そんなことないですよ!興味のあることの方が反応が薄いだけです(笑)。次に行きますが休日はどんな過ごし方をしてますか?』

慶二郎 『友達と買い物に行ったり、筋トレやったり、ジョギングしたり、公園でキャッチボールとか。』

愛香 『休日もスポーティな日々ですね。』

慶二郎 『いえいえ、つまらない男ですよ。特に趣味もないし。』

愛香 『えっ!あったじゃないですか、心拍数(笑)。立派なよい趣味ですよ!』

慶二郎 『そうでしたね(笑)。あとはスタジオを借りて子どもたちや女性にキックボクシングを教えてます。』

愛香 『好きな音楽はありますか?』

慶二郎 『平日だとメタルとかハードロック系、日によって場面場面によって、結構幅広く聴きます。愛香さんは?』

愛香 『私もオールジャンルです。日本人だったらaikoさんとか。洋楽だったらジャスティン・ビーバーとか、ありきたりな王道です。好きな女性のタイプは?』

慶二郎 『結構色々ありますけど(笑)、笑顔が素敵な人ですね。他にも肌が綺麗とか、歩き方が綺麗とか。』

愛香 『結構こだわりがありそうですね(笑)。まだまだ言いたいですか?』

慶二郎 『いや、もう充分です(笑)。』

愛香 『初めてのデートの思い出とか聞いてもいいですか?』

慶二郎 『中学1年生の時のことですが、僕と同じで所属していたバスケ部で初めてできた彼女と対抗戦という形式の試合をしたんです。デートじゃないんですけどバスケの試合をしたのが思い出です。中学生ですし、そんな淡い思い出で胸がいっぱいでした(笑)。』

愛香 『若かりし時期の素敵な思い出ですね。中学はバスケ部だったんですね。』

慶二郎 『中高は本気でバスケに燃えてましたよ!小学校はサッカーだったし。高校まではキックをやる気がなかったんです。ほとんど練習もしなくて……』

愛香 『何でその慶二郎選手がキックボクサーになったんですか?』

慶二郎 『元々、家がキックボクシングジムですし道場の息子、次男坊なんです。「ジムを開くから、お前やれ!」って(笑)。まあ、やらざるを得ない環境ですね(笑)。』

愛香 『格闘技は小さい頃からやっていたんですね。』

慶二郎 『はい。お兄ちゃん(宮越宗一郎/現WBCムエタイ インターナショナル スーパーウェルター級王者)に小さい頃からボコボコにされて毎日泣かされて嫌じゃないですか。でもサッカーとか球技って格闘技ほど痛くないし、結構活躍できる場だったので好きでしたね。でも高校に入る頃、お兄ちゃんがプロデビューしていたので後楽園ホールへ応援に行ったんですけど、小さい頃から目立ちたがり屋の僕があの大きな「オー!!」という歓声を間近で感じて、“あっ、やってみたいな”っていう気になったんです。その時から薄々バスケで注目される存在になるのは難しいと分かってきたので、“じゃあ、キックだな”みたいな気になりました。』

愛香 『お兄さんがプロでやっていたことが大きなきっかけだったんですね。ではご家族で同じ格闘技をやってますけど、同じ格闘家としては日頃どんな関係ですか?』

慶二郎 『家族であり、ライバルでありといった存在です。現役時代の父親と今の僕は同じ階級なんです。父親は現役時代チャンピオンになれませんでしたが試合映像とか観ると、「やっぱ強ぇな」「もし試合したとしても勝てないな」と思います。でも、そんな大きな存在をいつか超えたいです。』

愛香 『そんなすごい存在なんですね。お兄さんの方は?』

慶二郎 『お兄ちゃんは階級が違うので張り合えるとしたら試合の勝ち星や戦績、どっちが良い試合をしたか、格闘技界で名を上げるか等ですが、お兄ちゃんは今年で現役引退を決めているので「宮越兄弟」というネームバリューが使えなくなります。そこからは「宮越慶二郎」ブランドを確立させるためにも、一人の格闘家として責任感を背負って戦いたいです。』

愛香 『それでは、今までの中で絶対に忘れられない試合はありますか?』

慶二郎 『それこそ最近ですが、04月01日『KNOCK OUT』森井洋介選手との試合です。あの試合は一生忘れないですね。』

愛香 『私も観てました。』

慶二郎 『僕が選手キャリア最大の大舞台でのメインイベント。森井洋介という昔から“この人、強いな”と思っていた選手と遂にやれるので、死ぬほど追い込んで過去最高に仕上げていたので絶対に負ける訳ないという自信しかない状態でしたが、まさかあんなポロッと負けてしまって……』

愛香 『今までにないくらいの悔しい思いとか、挫折感だったんですか?』

慶二郎 『絶望に近いですね。俺ってこんなに弱いの?と。全てを裏切った気がしてどん底に落とされた試合でした。2、3日は夢に出てくるくらいの苦しさでしたね。振り返るとよい経験にはなりましたが、これが勝負の世界ですね。』

愛香 『なんて言ったらいいか分かりませんが……自信持ってくださいね。では逆に、キックボクサーになってよかったことは?』

慶二郎 『やっぱり一般の方では味わえない、リング上からの景色ですね。勝った時に浴びるスポットライト、鳴り止まない拍手と歓声、祝福してくれる仲間。なんかハリウッドスターになった気分です。』

 

愛香愛香

 

『いいですね! 自分だけが輝ける注目される場!』

慶二郎 『小っちゃい頃からそういう憧れがあって今でも忘れないのが、小学生の頃にテレビを観てたらブラッド・ピットが空港に到着した時出迎えたファンの波です。それを見た時「超カッケぇー!」と衝撃が走ったんです。そこから幼少の僕も注目を集めることをどんどんやりました。お兄ちゃんはそんなタイプではありませんでしたが、身近にあったキックボクシングが僕にスターを目指させてくれています。』

愛香 『ではお父さんやお母さんが役者だったら?』

慶二郎 『それは絶対に役者になります(笑)。今でも実は役者というか、僕の最終目標は芸能人になることなんです。』

愛香 『おー!! それは驚き(笑)!!』

慶二郎 『結構本気で芸能人になりたくて(笑)。そのためには……正直、僕はこんな体形だし、顔も別に良くない。ビジュアル重視のモデルさんと比べたら入口で既に確率的にも門前払いされて正直無理だと分かってますが、芸能界での「格闘技枠」であれば行けるかもしれないなぁと。』

愛香 『具志堅用高さんみたいな?』

慶二郎 『そう! 3年前くらいに劇団でほとんど台詞はありませんでしたが演技をやらせてもらったんです。最初の稽古では恥ずかしかったですね、お芝居をした経験もなかったので最初は超難しくて地獄でした。』

愛香 『その時の台詞は憶えてますか?』

慶二郎 『何だったっけな……「大丈夫だよ」みたいな感じだったかな。でも、舞台役者のみなさんは普通に役に入り込めちゃうじゃないですか。あれは本当にスゴいなと思いました。』

愛香 『稽古と練習で忙しかったんじゃないですか?』

慶二郎 『その時は稽古が夜からなので、朝からがっちり練習をして1ヶ月ぐらい忙しい時期でしたが、その後もドラマのエキストラをちょっとやらせて頂いたりして、そういう世界もいいですね。今でもチャンスがあればまたやってみたいなと思うし、引退後もお芝居をやってみたいんです。そのためには最低でもキック界ではチャンピオンになって有名だったという肩書がほしいなと。そのためにもキックで結果を残そうと。まだ現在進行形ですが。』

愛香 『たしか慶二郎選手は所沢の方でしたよね?ということは西武ドームでチャンピオンベルトを巻いて始球式やらないと!』

慶二郎 『そうなんです! 18歳でデビューして気がつけばアッという間に今年27歳です。さすがにカウントダウンが始まっている気がするんです。だから今まで以上にどんどん自分を世の中にアピールしていかなきゃと思ってます。本当はそういうのがすごく苦手なんですけど、そうも言ってられないのでやっていかなきゃと思ってます!』

愛香 『健太選手(E.S.G/現WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者)がよいお手本ですね!』

慶二郎 『はい。だから健太さんにはよく相談したりしています。全然関係ありませんが、以前健太さんと飲みに行ったことがあったんですが、散々2人で飲んで酔っぱらったら、健太さんが僕に向かって「にんにん!にんにん!」(慶二郎が“忍者”と呼ばれているため)ってちょっかいを出し続けてくるので、僕が健太さんをお店の中をぐるぐる追っかけ回しました(笑)。その日はほとんど記憶を失って路上で寝てしまってたのですが(苦笑)。』

愛香 『それはヤバいですね(笑)。』

慶二郎 『別の日にまた同じ店に行く機会があったのですが、お店の人に「あっ!この間の!」とか言われて(苦笑)。』

愛香 『よかったじゃないですか! 有名人になれて(笑)。』

慶二郎 『そんな感じの有名人にはなりたくないですよ(笑)!』

愛香 『キックボクシングのチャンピオンもプライベートでは普通の人なんですね(笑)。』

慶二郎 『でも、MOMOTARO(OGUNI GYM/現WBCムエタイインターナショナルフェザー級王者)選手とか、能登達也(VALLEY/現NJKFフライ級王者)選手とも飲みに行ったことがあるんですけど、彼らは僕や健太さんと違ってしっかりしていて武士のような人です。さすがプロフェッショナルでした(笑)。』

愛香 『では慶二郎選手にとっての「プロフェッショナル」とは?』

慶二郎 『「魅せること」ですかね。もっと言うと「お客さんに感動を与える仕事」。正直言って、今のキック界は自分が勝てばどんな勝ち方でも身内の応援団だけが喜ぶじゃないですか。でも自分を応援してくれる人って会場で2割くらい、具体的には後楽園で1000人のお客さんがいたら多くても200人くらいしか喜んでくれなくて、残りの800人は興味ない、どうでもいいって感じだと思うんです。僕が思うのはどうせならそっちの残り800人を取りたいんです。例えば、200人の応援団が僕が大の字になって負けたら「負けたか……」ってヘコむじゃないですか。でも、残りの800人のお客さんが「慶二郎、ヤバいな」「慶二郎負けたけどいい試合だったな」ってなれば自然と盛り上がるし、興行的にも喜べると思うんです。この間の『KNOCK OUT』の森井戦では正直負けたショックは大きかったですが、メインとしてはこれ以上ないよい試合ができて興行的には大成功だったと思うんです。あそこで僕がちょこまかちょこまか動いて判定で勝ってもカッコ悪かったと思うし、少なくとも人気が出るはずがありません。だから僕はお客さんに感動を与えるような選手、本当のプロフェッショナルになりたいと思うんです。』

愛香 『いやー、序盤の慶二郎選手と全然違う印象です(笑)。』

慶二郎 『ギャップがあるのが僕らしいところですから(笑)。でも、真剣勝負なので時にはやっぱりつまらない試合しちゃったなぁとかはありますけど、なるべくそうならないためにもスタミナ切れで動けないみっともない試合にならないよう、最後までスタミナが切れない状態で試合ができるよう普段の練習を頑張っています。』

愛香 『さすがプロフェッショナルのチャンピオンです。では最後に次の試合の意気込みをお願いします。』

慶二郎 『はい。次の試合は09月にシュートボクシングという、通常のキックボクシングルールを超えた、投げ技あり絞め技ありのカテゴリーの団体で戦います。未体験のルールですので注意しないといけないことが増えますが、プレッシャーよりもどちらかというとポジティブにアグレッシブに考えてます。お客さんはメインイベントを観に来ているので何が何でも結果を残さないといけない。僕たち選手は真剣勝負ですがお客さんからしたら興行はエンターテインメントでなので、ただ単に勝つのではなくみなさんに感動を与えるよう倒して魅せる、インパクトを残せる試合をしたいと思いますので応援よろしくお願いします!!』

 

 

★対談を終えて…愛香のひとこと

『宮越慶二郎選手の強さの秘訣は「注目されたい!」という強い気持ちと「お客様を感動させたい!」というプロフェッショナルの信念だと思いました。将来の芸能界での活躍にも期待したいと思います!今後の益々のご活躍を願ってます!』

 

《プロフィール》

加藤愛香(かとうあいか)

東京都出身

H160.0

エイベックス プロワークス所属。

 

宮越慶二郎(もやこしけいじろう)

生年月日;1990年01月28日

出身地;埼玉県

身長;170cm

現WBCムエタイインターナショナルライト級王者、元WBCムエタイ日本統一ライト級王者、元NJKFライト級王者

戦績;34戦24勝9敗1分(6KO)

拳粋会所属