11月19日 岡山 NJKF2023 west 5th 試合結果

【11.19 岡山 NJKF 2023 west 5th 結果&レポート】

11月19日(日)、岡山・倉敷市真備町のマービーふれあいセンターで、NJKF拳之会主催興行「NJKF 2023 west 5th」が開催された。今回も2018年西日本豪雨の真備町復興支援を掲げ、収益金から寄付が行われた。

拳之会主催興行は今年2回目で、これが21回目。4月の岡山大会でオーストラリアのジェイソン・トランを倒すもアゴの骨折という重傷を負った国崇は、今回は欠場。拳之会興行としては、ヤングファイト以外では2003年の第1回(翌月にタイトルマッチを控えていたためエキシビションマッチで参加)以来、20年ぶりに“国崇抜き”の興行となった。

この興行は3部構成で開催された。「第1章」はアマチュアのNEXT☆LEVELジュニア日本統一王座決定戦8試合。「第2章」は女子の試合のみでNJKF ミネルヴァ3大タイトルマッチ。そして第3章が男子の試合のみでNJKFプロ公式戦という内容だ。

そんな大会の大トリ、第3章メインを務めたのは、拳之会の新鋭・庄司理玖斗。今年4月に開催された前回の岡山大会ではキャリアに優る相手にTKO勝利し、マイクでは“師匠”と呼んで尊敬する国崇をいつか超えると宣言。しかしその後は5月の大阪、8月の春日部で連敗を喫し、今回は再起戦となるとともに、将来的に国崇のようなジムのエースになれるかが試される一戦となった。

その相手として沖縄から乗り込んできたのはTENKAICHIバンタム級王者の川端駿太。近年、拳之会興行には沖縄からの参戦が増えており、今回も8月に王座に就いたばかりの川端と女子タイトルマッチ出場のYuka☆が登場している。

試合は1R開始早々から庄司が仕掛けた。持ち前のスピードで前に出ると、ロープ際に詰めて右のパンチで先制のダウンを奪う。立て直して反撃に出ようとする川端を制して右ボディで2つ目のダウンを取ると、最後はパンチ連打でレフェリーがストップ。速攻で試合を決めると、観衆が大きく沸く中、高校までやっていたというブレイクダンスを披露。鮮やかな復活劇を見せるとともに、国崇不在の興行をキッチリと締めてみせた。

リング上でマイクを取った庄司は、メインで不安があったこと、連敗で自信を失いかけた時期もあったことを吐露した後、「国崇師匠の時代は終わりません。ここから先は国崇師匠、佐野兄弟、庄司兄弟、そして拳之会の時代です。皆さん、これからも僕たちにご期待ください!」と宣言。今後のさらなる活躍にも期待を持たせた。

試合後の庄司は「長いラウンドをかけるつもりはなかったけど、地道にローから潰していこうという作戦でした。でも『効いたな』と思って、いくしかないと。あと、相手のカーフキックが思ったより強くて、あんまりもらってたらアレかなと思ったのと、早く終わった方がみんなも楽しいかなと思って、早めにケリをつけました。2連敗していて、3連敗はできなかったし、普段は国崇師匠がメインをやっているので、その重みがあるぞと思って。第2章のミネルヴァ・タイトルマッチがメインという意味合いだったのかもしれないですけど、最後に試合するんだからそれなりに締めくくらないといけないと思って、ちょっとプレッシャーがありました。来年の次戦が決まっているし、もう負けられないので、またすぐ練習します」とコメント。また、「今日は控室に国崇師匠がいなくて、『やべえ! まだ一緒に試合したいぞ』と思って(笑)。あの人の試合ほど魅了されるものはないので。僕はまだまだ格が違いすぎるので、また少しでも近づけるようにここからレベルアップしていきたいと思います」とも語った。


第3章のセミ、ヘビー級戦では庄司のマイクにあった「佐野兄弟」の弟・佐野克海が登場。

兵庫のミヤギンと対戦した。かつてデビュー戦で勝海の兄・佐野勇海に敗れているミヤギンは「兄弟両方に負けるわけにはいかない」と意気込んで臨んだが、連勝中の佐野は1Rから攻め込み、パンチでダウンを奪い、さらにヒジも放っていく。2Rに入っても攻勢は変わらず、最後はパンチ連打でレフェリーがストップ。マイクで「打ち合いが得意なので、打ち合ってみて正解だった。これからもっともっと練習して強くなって、世界に向けて頑張る」と、こちらは世界進出を宣言した。


第2章のミネルヴァ3大タイトルマッチでは、メインのスーパーフライ級で王者・ARINAが上野hippo宣子を相手に初防衛戦に臨んだ。地元・岡山でのタイトル挑戦に燃える上野はパンチで前に出るも、身長とリーチに優るARINAは前蹴りやパンチ、首相撲からのヒザ蹴りで終始攻め続け、判定勝利。

マイクでは「カッコいい姿を見せようと思ったけど、納得いくような試合ではなかった」と反省の弁を述べたが、客席からは「そんなことないよ!」という声が上がっていた。


ライトフライ級王座決定戦は、広島出身の喜多村美紀と沖縄から参戦のYuka☆の間で争われた。両者は今年4月にNKB後楽園大会で対戦しており、その際は喜多村が判定勝利。岡山でキックを始めた喜多村はデビュー8年目での初戴冠のチャンスに燃えてパンチを繰り出していったが、リベンジを期すYuka☆の首相撲の前になかなか突破口を見出せず。

Yuka☆がヒザ蹴りにとらえる場面が多く、3Rには喜多村がパンチラッシュを仕掛ける場面もあったものの、判定は3ー0でYuka☆に。Yuka☆はマイクで「まだまだこれからなんですけど、このベルトを巻いたからにはしっかり頑張っていきたい」とさらなる決意を語っていた。またこの日は白築杏奈、sasoriとミネルヴァ・ライトフライ級の歴代王者がプレゼンターとして集結。新王者を囲んで記念撮影に収まった。


アトム級王座決定戦は、ほのかとNaoが対戦。16戦目となるほのかに対し、Naoは今年3月にデビューしここまで3戦3勝2KOの快進撃で、この王座決定戦に抜擢された。試合はワンツーや前蹴りで出るほのかに対し、Naoが組みにいく展開。

組みとヒザでほのかを削っていったNaoは、後半にはパンチも当てていき、判定勝利をものにした。負けなし4戦目での戴冠に成功したNaoは「ベルトを獲ることを目標に打ち込んできたので、今後のことはこれから考えたい」とコメントした。

絶対的エース・国崇が不在の中、同門の新鋭や女子選手たちの健闘によって変わらぬ盛り上がりを見せた拳之会興行。次回大会は2024年4月21日に開催の予定だ。

※結果は下記の通り

《 第3章 NJKFプロ公式戦 》

庄司理玖斗 (拳之会)

▼第5試合 メインイベント 交流戦 55kg契約 3分5R ※ヒジあり
×川端駿太 (SHINE沖縄) TENKAICHIバンタム級王者
  VS  TKO 1R2分51秒
○庄司理玖斗 (拳之会) NJKFスーパーバンタム級6位


佐野克海 (拳之会)

▼第4試合 セミファイナル 交流戦 ヘビー級 (100kg契約) 3分3R ※ヒジあり
○佐野克海 (拳之会)
  VS  TKO 2R2分33秒
×ミヤギン (team Bonds)


平尾一真 (Blaze)

▼第3試合 交流戦 62kg契約 3分3R
×寛弥 (BOSS GYM)
  VS  判定0-2 (29-30、29-30、29-29)
○平尾一真 (Blaze)


松本大和 (ゼロ戦クラブ)

▼第2試合 交流戦 フェザー級 3分3R
○松本大和 (ゼロ戦クラブ)
  VS  TKO 3R1分35秒
×☆AKIHIRO☆ (VERSUS)


本野有哉 (照道会)

▼第1試合 交流戦 75kg契約 3分3R
○本野有哉 (照道会)
  VS  TKO 2R1分38秒
×ブラックベア悠鬼神 (心将塾)


平田大輔 (平田道場)

▼オープニングファイト アマチュア NEXT☆LEVEL 67kg 2分2R+ex1
×松浦 豊 (NJKF RISSHIN GYM)
  VS  判定0-3 (19-20、19-20、18-20)
○平田大輔 (平田道場)



《 第2章 NJKF MINERVA 3大タイトルマッチ 》

ARINA (闘神塾)

▼第5試合 メインイベント ミネルヴァ スーパーフライ級タイトルマッチ 3分3R
○ARINA (闘神塾) ミネルヴァ スーパーフライ級王者
  VS  判定3-0 (30-28、30-28、30-29)
×上野hippo宣子 (ナックルズGYM) ミネルヴァ スーパーフライ級5位


Yuka☆ (SHINE沖縄) 

▼第4試合 WセミファイナルⅡ ミネルヴァ ライトフライ級王座決定戦 3分3R+ex1
×喜多村美紀 (テツジム) ミネルヴァ ライトフライ級1位
  VS  判定0-3 (三者とも29-30)
○Yuka☆ (SHINE沖縄) ミネルヴァ ライトフライ級2位


Nao (AXGYM)

▼第3試合 WセミファイナルⅠ ミネルヴァ アトム級王座決定戦 3分3R+ex1
×ほのか (KANALOA-GYM) ミネルヴァ アトム級1位
  VS  判定0-3 (三者とも28-30)
○Nao (AXGYM) ミネルヴァ アトム級5位


▼第2試合 ミネルヴァ ライトフライ級 2分3R
-MARI (ナックルズGYM) 前ミネルヴァ アトム級王者
  VS  ※MARIのケガによる欠場のため中止
-紗耶香 (格闘技スタジオBLOOM) ミネルヴァ ライトフライ級4位


珠璃 (闘神塾)

▼第1試合 ミネルヴァ スーパーフライ級 2分3R
○珠璃 (闘神塾)
  VS  判定3-0 (三者とも30-27)
×愛来 (一神會舘)


細川凜愛 (Studio Player)

▼オープニングファイト ミネルヴァ アマチュア 53kg 2分2R+ex1
○細川凜愛 (Studio Player)
  VS  判定2-1 (20-19、20-19、19-20)
×松田沙和奈 (拳之会)



《 第1章 NEXT☆LEVELジュニア日本統一王座決定戦 》

▼第8試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -60kg 1分30秒3R+ex1
○倉橋鉄人 (正道会館 兵庫県本部) -60kg中四国王者
  VS  TKO 3R0分35秒
×田村蓮 (山口道場) -60kg関西代表


▼第7試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -55kg 1分30秒3R+ex1
×羽生槙徒 (Weed GYM) -55kg中四国王者
  VS  判定0-3 (三者とも29-30)
○小野力光 (小野道場) -55kg関西王者


▼第6試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -50kg 1分30秒3R+ex1
×松尾愛斗 (ナックルズGYM) -50kg中四国王者
  VS  判定0-3 (三者とも28-30)  
○太田優 (STARDUST-GYM) -50kg関西王者


▼第5試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -45kg 1分30秒3R+ex1
×松崎幸紀 (誠剛館総本部) -45kg中四国王者
  VS  TKO 3R0分01秒
○佐々木昊生 (B.F.A-SEED) -45kg関西王者


▼第4試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -40kg 1分30秒3R+ex1
-大澤透士 (TRASH) -40kg中四国王者
  VS  ※大澤選手の発熱による欠場のため中止
-越野簾成 (ALL-WIN GYM) -40kg関西代表


▼第3試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -35kg 1分30秒3R+ex1
×久保田天空 (Team 男塾) -35kg中四国王者
  VS  判定0-3 (29-30、29-30、27-30)
○森蒼空翔 (VALIENTE) -35kg関西王者


▼第2試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -30kg 1分30秒3R+ex1
×佐藤琉月 (空修会館) -30kg中四国王者
  VS  判定0-3 (三者とも28-30)
○辻畑陽気 (Determination) -30kg関西代表


▼第1試合 ジュニア日本統一王座決定戦 -25kg 1分30秒3R+ex1
○千北裕心 (柏塾) -25kg中四国王者
  VS  判定3-0 (30-28、30-28、30-27)
×荒川凜之介 (楠誠会館)  -25kg関西代表



〈大会概要〉
NJKF拳之会主催興行21th
~ NJKF2023 west 5th ~

2023年11月19日(日)
開場13:00 / 開始13:30
会場 マービーふれあいセンター
岡山県倉敷市真備町箭40-1

〈チケット料金〉
SRS席 12,000円
RS席 10,000円 
A席 7,000円 
B席 6,000円 
※当日券は全席500円UP

〈チケット販売〉
NJKF拳之会 TEL 086-426-5560
出場選手または所属ジム

〈主催〉
NJKF拳之会
ファイトプランニング

〈認定〉
ニュージャパンキックボクシング連盟

〈お問合せ
NJKF拳之会 TEL(086)426-5560
拳之会mail:kobushi@nifty.com