2014年09月11日 T-98と健太インタビュー!
キックボクシング ムエタイ ニュージャパンキックボクシング連盟 NJKF。2014年09月11日のニュースです。
2014年09月11日ニュース
T-98と健太インタビュー!
『NJKF 2014 6th』(09月21日、東京・後楽園ホール)のメインでは02月に大和侑也を破りWBCムエタイ日本ウェルター級王者となったT-98に健太が挑む。健太を『ツマらない試合をする』とバッサリ斬ったT-98と、『WBCムエタイのベルトに挑戦する機会は3度目、次はない』と意気込む健太。ムエタイゴリラvsナルシス効果の激突となる。
なお、興行当日販売されるパンフレットの表紙にはポスターとは異なる健太の特写ビジュアルが採用され、パンフレット内でも健太のポージング特集が組まれている。
――防衛戦を前にまず調子はいかがでしょう。
T-98 『今は追い込みの最中で調子は悪くないので、いつも通りいい感じで来ています。前回、大和選手との試合前はタイに行きましたが、今回は日本で調整しています。今まで通りに練習内容はこれといって変えず、相手の対策をしているぐらいです。』
――02月に大和選手に勝利の後も、04月にREBELSでパーカーオ選手をKOしていますね。
T-98 『2本目のベルトを獲ったっていうことで自信もついて、試合でも余裕を持てるようになったっていうか、またちょっと成長できたなっていう感じが自分の中であります。』
――前回は侑也選手が十分首相撲を警戒していながら、それでもT-98選手が首相撲にはめ込んで勝利したという試合でした。
T-98 『そうっすね、ある程度対策してくるとは思っていたんですけど、別にそうなることは分かっていました。』
――今回も健太選手は首相撲の対策を積んでくると思います。
T-98 『僕はそんな簡単に対策されるようなレベルじゃないし、やっぱり対策しようとしてもできないのが究極の得意技だと思うので、そこを突き詰めていきたいと思っています。首相撲を軸にそこから試合を組み立てられるし、倒せる技はいろいろあるので、そこは臨機応変にセコンドの指示も聞きながらやっていこうと思ってます。』
――前回07月興行で健太選手の試合を見ていかがでしたか?
T-98 『元は70㎏でやってて、強い人ともやっているのでもっとすごい強いものがあるのかと思ったんですけど、意外にチョコチョコ、ツマらない試合するなっていう感じがありました(苦笑)。なんかチョコチョコ、それで5Rにビビってあんまり行けない感じになって、ツマんねぇなと。途中で眠くなっちゃいました(苦笑)。』
――厳しい評価ですが、そんな健太選手を相手に今回はどんな試合を見せてくれますか?
T-98 『僕のスタイルをやって、もちろんチャンスがあれば途中で倒すし、かといって最初からKOを狙うとあまりよくない傾向が僕はあるので、普通にいつも通りやりつつ、チャンスがあればそこで畳み掛けるような感じですかね。弱らせて弱らせて、何もできなくなったところを何で倒そうかっていう。』
――そもそもT-98選手のリングネームは映画『ターミネーター』から取ったとお聞きしましたが、これは間違いないですか?
T-98 『山口(元気)さんに付けてもらったんですけど、その時ジムが数字ブームで、同期に73KING(なみキング)っていう選手がいたんです。それで僕が同時にデビューしたので数字が入って、その後で「ターミネーターっぽいな」みたいな感じで、だから結局は後付けです(笑)。でも、ゴリラキャラの方が定着しちゃってますよね。それもある時試合パンフを見たら、いきなり“ムエタイゴリラ”って書いてあって(笑)。でもそこから結構ゴリラキャラが定着してるので、そっちの方が気に入ってるっていえば気に入ってる感じですかね。』
――やはり首相撲を主体に相手をどんどん削っていく感じが“ゴリラ”なのでしょうか。
T-98 『そうですね、僕のスタイルが体の強さなのでゴリラはやっぱり相当体が強いし、そこはいいですよね。今回は向こうもそういうキャラじゃないですか、フィジカルが強いっていう。だからそれをさらに凌駕して、やっぱり人間vsゴリラだったらゴリラの方が強いので、そこは“フィジカル王決定戦”で違いを見せつけたいなと思います(笑)。しょせん人間vsゴリラだぞ、みたいな。』
――それでは改めて、試合へ向けての意気込みをお願いします。
T-98 『この前ベルトを獲って、やっぱり防衛をしてちゃんとしたチャンピオンだって言えると思うので、ここは名前もある選手なのでしっかり勝って防衛して、チャンスを頂けるなら世界とか、海外の選手とやらせてもらいたいなと思います。まず健太選手には踏み台になってもらって、俺が海外へ行くための試合だと思って勝って頑張ります。』
――まずT-98選手の印象からお願いします。
健太『生では大和侑也選手との試合で初めて見たんですけど、印象はもう首相撲っていうか、その印象しかないですね。』
――その首相撲に対してはいかがでしょう。
健太『僕はKrushに出ている期間が長くて、WBCムエタイ日本王座には3年連続の挑戦なんですけど、最初宮越(宗一郎)選手にヒジで斬られて、去年は大竹(将人)選手に首相撲で捕まってそこからのヒジでやられちゃったので、ちょっとスタイルチェンジじゃないですけど、今は首相撲とヒジをもう少し練習しています。前はあんまりしていなかったので、克服ということで。でも、そうしたら最近2試合がちょっとそればっかりになってしまったので、そこは反省しています。こないだ(07月21日の笹谷淳戦、判定勝ち)はずっと首相撲の展開になってしまって、「今やっていることを試したい」っていう試合になってしまいました。自分のよさはKrushで出た動き回ることなので、それと今練習している首相撲とヒジを融合させた新しい完成度の高いスタイルで、今回はより万全の状態で行けると思います。』
――春に脱サラして職業キックボクサーとなり、練習はいかがでしょう。
健太『ほんと1日中キックなので、日中自分の練習をして、夜にジムで指導をしています。そうするとインプットとアウトプットじゃないですけど、昼教わったことを夜反復して人に教えたり、実際自分が人に教えてミットを持ったりしていると「あ、こうした方が力が伝わってくる」とか、そういうことがすごく実感できるので、本当にいい相乗効果になっています。』
――お話を聞いていても、以前より覚悟が強くなった感じを受けます。
健太『そうですね、それはあります。もう勝つしかないし、勝つ以外に選択肢がない感じです。やっぱり趣味の域を出ないですからね、サラリーマンとキックっていうのは。空いた時間で練習して、趣味の域を出ないと思います。でも、今はもう勝つ以外ないですから。』
――ただ一方で、健太選手は早くから見せる意識やプロ意識を感じさせる選手だったと思います。
健太『まぁ、それはそもそも自分の体が好きというのがあるので(笑)。そこもナルシス効果(※筋トレと日焼けで体を黒 くキレさせることでカッコよくなり、疲労以上にやる気が出て元気になるという、健太が提唱している効果)で、正直言うと強くなる練習と見た目を求めるアプローチは若干違うんですけど、その兼ね合いを上手く折り合いを付けながらやっていて、僕はナルシス効果の方を重要視しています。』
――それだけ見た目がカッコよくなることでやる気が出る、ナルシス効果が及ぼすものは大きいと。
健太『やっぱり練習のために“もう日サロは疲れちゃうから行かない”とか、“ウェイトも疲れちゃうから行かない”とかだと、白くボテっとした感じになっちゃって、それで試合をやるのかと思うとあんまりやる気が出ないんですけど、日々どんどん美しくなっていけば練習もやる気が出るんです。』