2015年11月10日 宮越兄弟、そして宮越会長の直前コメント!
キックボクシング ムエタイ ニュージャパンキックボクシング連盟 NJKF。2015年11月10日のニュースです。
2015年11月10日ニュース
宮越兄弟、そして宮越会長の直前コメント!
『NJKF 2015 9th』(11月15日、東京・後楽園ホール)で2人揃ってのWBCムエタイ インターナショナル王座奪取を狙う宗一郎(拳粋会/WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者)&慶二郎(拳粋会/WBCムエタイ日本統一ライト級王者)の宮越兄弟。試合まで9日となった11月06日、直前練習に励む2人を東京・青梅市の「拳粋会宮越道場 藤橋支部」へ訪ねた。
道場へ着いたのは宗一郎のミットが終了し、続いて慶二郎がミット打ちに入らんかというタイミング。強打&強蹴の宗一郎、フットワーク&回転の慶二郎とスタイルは違うが、宗一郎は上手くリードして横と縦のヒジ、アッパーと慶二郎の多彩な技を引き出していく。
この後2人でのスパーに入ると、ともに疲れで動けないと話すものの、キビキビとした攻防を展開。宗一郎は07月に中国で喫した敗戦以来、取り組んでいるという高めのガードで前へ出てプレッシャーを掛ける。一方、慶二郎はその圧力を受けないよう、立ち位置をこまめにズラして調整。互いに相手の蹴り足を取ってバランスを崩すテクニカルな展開や隙を見てハイキックを打ち込む空手出身の出自が思われる場面もあった。
練習はその後、サンドバッグへの連打、強打での打ち込み、打たれ強さを養うローキックでの足打ち、ボディブローでの腹打ちとこなして終了。
試合直前の思いと意気込みを2人に、そして2人の父である拳粋会・宮越新一会長にも話を聞いた。
――試合を目前に、今が疲れのピークでしょうか。
宗一郎 『今は動けてないですけど、それはいつも通りです。この疲れを来週から取っていくんですけど、そうしたらスタミナも戻ってくるし、筋肉の疲れも治って、もっと軽やかに、スピードも上がってきます。なので疲れてますけど、この疲れが自信になります。』
慶二郎 『今がピークでやってきているので、計算通りのキツさというか。順調っていう感じです。』
――練習をともにしていて、お互いの調子はどのように感じていますか。
宗一郎 『いつも通りですね。』
慶二郎 『僕もいつも通りだと思うんですけど(笑)、パワーがいつもよりあってかなり順調そうです。』
――大一番を前にしても、力み過ぎることなく調整ができているようですね。宗一郎選手はインタビューで話していた、以前よりガードを上げる構えが今日のスパーでは見られました。
宗一郎 『今は目よりもちょっと上げる感じで構えています。以前の位置だと、ずっとそこでやっていればいいんですけど、パンチを打つ時だったりだんだん下がってきちゃうんです。でも、今の位置に上げておけば打つ瞬間に下がっても程よい高さになるので。それに軌道が見えないというか、相手にとって見えにくいんです。ガードが低い方がパンチは打ちやすいんですけど、相手に見えやすいから、パンチのスピードが上がっても相手にとってよけやすかったら何の意味もないので。だから見えにくくして、高いところからのパンチをどれだけ速く打てるかをずっと練習して、だいぶ慣れてきました。』
慶二郎 『パンチがなかなか入らなくなりましたね。』
――WBCムエタイ王座の懸かる一戦ということで、慶二郎選手がミット打ちで見せていたヒジが鍵になるかとも思います。お二人ともヒジ打ちについてはいかがでしょう。
宗一郎 『切ったのは健太戦(12年09月、3R TKOでWBCムエタイ日本統一王座を防衛)の1回だけですけど、ヒジありルールの方が得意です。自分はスーパーウェルターとしてはデカい方じゃないので、どうしても外国人になってくるとヒジがないとどんどん前に来られちゃうんです。それに合わせてパンチの打ち合いとかをしてもやっぱりパワーで押されてしまうんですけど、ヒジがあるとあっちも警戒してそれほどは来ないんです。』
慶二郎 『今回の相手はデカいんですけど中に入ってしまえば一緒だし、逆に中へ入ってしまえばヒジが入るし自分の方が有利じゃないかと思うので、そこは自分の回転力のよさを活かしたいと思ってます。』
――改めて対戦相手の印象をお願いします。
宗一郎 『75㎏でもやってる選手らしいので、ガタイもいいし身長も180㎝あってデカいっていう印象です。でもファイトスタイル的にはそれほどガツガツ前に来る感じではなく、割と綺麗な戦い方なので、やりやすいのかなとは思います。けど、ガードが堅そうなのでパンチで崩すのはちょっと難しいかなと思っていて、ヒジとローを蹴っていこうと思います。』
慶二郎 『結構ムエタイスタイルで蹴りもキャッチしてきたり、ムエタイ技が上手い選手です。3R以降出てきて組んできたりするので、僕のちょっと苦手とするタイプと言えばそうなんですけど、逆にそこをフットワークを使って上手くさばきながら、それがどれだけ外国人相手にできるかっていうのが今回の課題です。正直これがクリアできないと今後は先が見えない状態なので、ここはなんとしても越えないといけない壁になってます。』
――兄弟揃っての戴冠に懸ける意気込みを聞かせてください。
宗一郎 『自分は今28でもう29になるんですけど、これを落としたらインター王座は何年後になるんだっていう感じなので、一番調子のいい今獲らないとマズいし、今回はほんとに死ぬ気で獲りに行きます。調子もいいです。』
慶二郎 『自分もインターナショナルにすごい懸けてきているので、今回は応援団もすごく会場へ見に来てくれるので、その期待に応えたいですし、これを獲らないと何も始まらない状態なので、とりあえず何が何でも獲りにいきます。』
拳粋会・宮越新一会長
『仕上がりは大丈夫だと思います。あとは風邪を引かないことであったり、試合までのメンテナンスですね。家でも冷やさないようにしています。2人の性格は全然違って、それが試合にも出ますよね。宗一郎の方が肚が据わっているというか思い切って1発を狙って、慶二郎は少し神経質というか動いて動いてやられないで倒す。それぞれ違いますね。宗一郎は1Rからバーンと行っちゃうから、あんまり心配はないんです。慶二郎は1Rを乗り切ればいい試合をすると思います。中国での試合もそうだったんです。もう1Rにボッコンボッコンやられて。でも2R目からペースを取って。慶二郎の試合は大概そうなので、いつも見ていてハラハラドキドキです(苦笑)。今回は期待していますし、面白い試合になるのは間違いないです。』