2.11 見どころ 吉田凛汰朗 vs 青木洋輔

 昨年9月、NJKFスーパーライト級タイトルマッチに臨んだ吉田は王者・畠山隼人と対戦。5年に渡り王座を保持する難攻不落のチャンプに対し、吉田は3連敗中であり不利の下馬評が多数を占めた。

 試合も畠山が初回に先制ダウンを奪ったが、2R倒しに来たところを左フックのカウンターでとらえ、飛びヒザ→ストレートとダウンを取り返す。そこから連打で仕留めベルトを奪うと、この試合はNJKF昨年の年間最高試合に選ばれた。

 合わせて年間表彰で殊勲賞も手にした吉田だが、「昨年は3戦して1勝2敗でしたので、悔しい気持ちの方が大きい」と気を引き締め闘志を燃やしている。

 対して青木は2020年にNJKF王座を得て後、昨年7月にはWBCムエタイ日本統一ウェルター級王座も獲得。この試合ではINNOVATION同級王者の梅田勇一に対し、組んでの展開で優位に立ち、5Rを粘り強く戦い判定勝利した。

 続く12月は地元・名古屋で行われたホーストカップで試合に臨み、カーフキックで2R KO。心地よく年越しを果たしている。v

 スーパーライトの吉田に対し、青木寄りの契約体重で行われる一戦。キャリアと体格で上回り、先輩王者の意地がある青木にはプレッシャーの掛かる試合となる。対して吉田は戴冠初戦、常々目標として掲げる“本物”であることをこの戦いで示さなくてはならない。

 昨年、大会プロデューサーの武田幸三は「2kg、3kg、それぐらいの差でチャンピオンがいっぱいいる。この状況をなんとか打破したい」と話したが、互いにチャンピオンとしての強さ、そして存在感が問われる一戦だ。