DUEL.23 岩橋伸太・TAKUYA、試合直前インタビュー

 NJKF『DUEL.23』(5月21日、神奈川・カルッツ川崎)メインイベントⅢではNJKFライト級王座決定戦が行われる。王座を争うのは地元・川崎出身の同級2位・岩橋伸太郎(エスジム)と、怪我で1年半に渡る2度のブランク=3年の戦線離脱を乗り越えてきた同級3位のTAKUYA(K-CRONY)。
 181㎝・長身のTAKUYAは周囲への恩返しに王座奪取を誓うが、タフさが売りの岩橋も「ドロドロの試合をして心を折る」と闘志を燃やす。両者初挑戦の一戦は、どちらにベルトが輝くか。

■岩橋伸太郎(エスジム/NJKFライト級2位)
「頑丈さと根性はある方なので、削りに削ってドロドロの試合をして、心を折ってやる」


――試合が目前に迫り、仕上がり具合はいかがですか?
岩橋 いつも通り順調ですし、今回はちょっと倒すための技をいろいろ考えているので、少し自信もついてきているところです。今回はいろいろご縁があってタイトルに挑戦できることになったので、少しでもインパクトを残して勝ちたいなというのがあります。

――岩橋選手のこれまでの格闘技歴を教えてください。
岩橋 キック歴はもう12、13年になります。昔テレビでK-1とかをやっていた時期に好きでよく見ていて、自分もやりたいなと思ったのが直接のきっかけです。キックの前はテニスとかスキーをやっていたんですけど、キックが一番長くなってしまいました。

――岩橋選手をそこまで惹きつけるキックの魅力は何だったのでしょうか。
岩橋 やっぱり自分が強くなってるっていう実感が持てるので、それでどんどんのめり込んでいきました。追い込めば追い込んだ分だけ強くなれるっていうところがあると思うので、そういったところが魅力かなと思ってます。自分はもう好きでずっとやってます。

――今回は出身地である地元・川崎でタイトルマッチとなりましたが、ベルトへの思いをお願いします。
岩橋 いろいろ縁があってチャンスとして頂いて、今まで学生時代から特に目立つようなタイプでもなかったですけど、自分が好きで続けてきた結果、こういった機会に巡りあえたので、今回は目立ってやろうと思ってます。

――対戦相手TAKUYA選手の印象はいかがでしょう。
岩橋 身長が高いっていうところと、それを活かして懐に入れさせず勝つっていう戦いをする印象があります。そこは私は結構頑丈といいますか根性のある方だと思っているので、乗り切ってやろうという思いでいます。一つ自分の自慢としてあるのが、アマチュア時代も含めて1回もダウンはしたことがないんです。ヒジで切られてTKO負けは1回あるんですけど、倒されたことがないっていうところが自慢なので、今回もそれを掲げてぶつかりに行こうと思ってます。

――この頑丈さの元は何なのでしょうか。
岩橋 何でしょうね(笑)。僕も特に頑丈になってやろうと思って今までやってきた訳ではないんですけど、顎が強いんですかね(笑)。怖がりだから一発をもらわないように自然とできているのか分からないんですけど、何だかんだで粘ってみたいなところがあるのかなと思います。

――では、今回はその粘りを発揮してTAKUYA選手の持ち味を発揮させずに勝つ?
岩橋 そうですね、基本的にはそういう風に。5Rは初めてなんですけど、削りに削ってやろうかなと思ってます。周りのプロ連中からも5Rの方がいいんじゃないかと前々から言われていて自分でもその意識はあるので、それを見せつけて勝てればと。自分は特に器用なタイプでもないので、ドロドロの試合に持ち込んで心を折ってやろうかなと考えてます。

――それが岩橋伸太郎のスタイルであり戦い方だと。
岩橋 以前から前に出てっていう戦い方はしていたんですけど、前回の試合(1月、ジャパンキックでドロー)で成果に繋がった感じが強いです。1、2Rは明らかに負けていて、3Rもいきなりヒジをもらってみんなが負けると思った状態でダウンを獲ってドローに持っていった試合でした。あれはかなり自分の中で自信になりました。なので今回はかなりモチベーションが高い状態を保てていると思ってます。

――では、今回はそういった戦い方をさらに強化してきた?
岩橋 そうですね、体力面もそうですし、倒すための武器も1つ2つ磨いてきたので、その辺も合わせて見てもらえたらと思ってます。

――それでは最後に改めての意気込み、メッセージをお願いします。
岩橋 ハッキリ言って自分は無名だし、まだまだの選手だと思ってるんですけど、当日少しでも相手を圧倒して、少しでも名前と顔を覚えてもらえるような試合をしますので、ぜひ期待して見ていてください。


■TAKUYA(K-CRONY/NJKFライト級3位)
「プロ6年目でキャリアの半分ぐらいを怪我で試合のできない時期があったので、勝ってジムと会長に恩返しをしたい」


――タイトルマッチが目前に迫ってきましたが、仕上がり具合はいかがですか?
TAKUYA 試合に向けてしっかり仕上げてます。もうずっとベルトを夢見てやってきたので、何があっても絶対獲るっていう気持ちで必死に練習してます。

――キックボクシングはいつからやっているのですか?
TAKUYA 高校2年、17の時からやってます。誕生日が大晦日で、昔から家族と格闘技を見ていて、高校に進学して部活をやらなかったので何かスポーツをやろうと思って、格闘技をやってみたいなと思って始めました。

――背が高いですが格闘技の前は何を?
TAKUYA 一応181㎝あって、バスケットをやっていました。それで水戸の高校に行っていたので水戸のジムに行ってました。今は常陸大宮の家から水戸市のジムに通ってます。昼は貿易関係の仕事をしていて、仕事の帰りに練習、ジムに行くのが楽しくて生活の一部、ルーティーンみたいな感じになっているので、全然大変とかは感じないです。

――今回の試合でTAKUYA選手を初めてご覧になる方に、自身がどんな選手であるかを教えてください。
TAKUYA 僕は蹴りが得意なので、リーチを活かした蹴りだったり、そういう足技を見て頂きたいです。ミドルだったりローキック、いろんな蹴りのバリエーションに自信を持っています。今まで戦った選手だと自分より高い選手はいなかったし、この階級では身長がある方なので、蹴りを中心に組み立てることが多いです。

――ここまで来るまでには長く怪我で戦線離脱したこともあったそうですね。
TAKUYA 今プロ6年目なんですけど、キャリアの半分ぐらい、1年半ぐらいの怪我を2度しちゃっています。3戦目に眼底骨折をして、5戦目を終わった時にずっと脱臼癖があったのを誤魔化し誤魔化しやっていたんですけど、もう治さないとマズいなって手術をして、それで1年半空いて、合計3年ぐらい空いちゃってます。試合のできない時期が長く続いて、ジムにも会長にも迷惑掛けちゃったんですけど、僕のことを信じて待っていてくれたし、そういう意味でも絶対勝ってベルトを獲ってやるっていう気持ちでいます。

――長いブランクがありながら、気持ちは切らさずやってきたのですね。
TAKUYA ほんと怪我で苦しんで心が折れそうな時もあったんですけど、でも周りに後押しされて、サポートして頂きながら、ジムでも明るくみんなが迎え入れてくれたりしていたので、そういう恩もありますし、やっぱりベルトを獲って会長をはじめ、ジムのみなさんに恩返ししたいなっていう気持ちがあります。

――今回の対戦相手・岩橋選手の印象をお願いします。
TAKUYA 特に印象は……下がらない選手なのかなとは思います。今回はもう勝つしかないので、しっかり対策を立てて絶対勝てるように集中して練習しています。僕もジムとしても初めてのタイトルマッチで、この試合に懸けていて手応えもあります。

――今回はどんな試合を見せたいですか?
TAKUYA やっぱりしっかりプロとして会場を沸かせられる熱い試合をしたいです。

――そういう試合ができるのがTAKUYA選手の思うプロらしさと言いますか。
TAKUYA そうですね、盛り上がる試合をして、“また見に行きたいな”って思われるような選手でありたいです。

――最後に改めての意気込みやご覧になる方へのメッセージをお願いします。
TAKUYA 全力でぶつかって、何が何でもベルトを獲ってチャンピオンになりますので、応援よろしくお願いします。

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