2.11 見どころ 嵐 vs 甲斐



 昨年11月、NJKFに新加盟したTAKEDA GYM武田幸三会長が選手をリングに上げ東西対決を発表。その中で最も火花を散らしたのがNJKFバンタム級王座を争う嵐と甲斐元太郎だった。

 嵐は甲斐と向き合うなり中指を向け、「初めて相手の顔を見たけどすごく弱そう」と挑発。甲斐は嵐
を突き飛ばし、あわや乱闘寸前、NJKFでは珍しい場面が繰り広げられた。

 5歳から名門KING gymで練習を開始した嵐は、アマチュアベルトを獲得するなど早くから才能を発揮。世界王者を目標に掲げており、18歳にして初のタイトルマッチとなった。

 KING gymで学んだムエタイスタイルだが好戦的で、ボディブロー、ハイキックと多彩な技と倒せる力を併せ持つのが強み。関係者の期待も高い。決戦を前に、昨年11月30日にはラジャダムナンスタジアムで試合に臨みボディストレートで初回KO勝ちを上げている。

 これに対する甲斐はNJKFの第14代バンタム級王者で、メインに出場する笹木一磨と同じく理心塾に所属。やはりPRO-KARATEDOにも出場して強さを見せており(全日本PRO-KARATEDO選手権2019無差別級王者)、サウスポーから放つパンチと蹴りは威力があり、ヒジ・バックブローも使いこなす。

 HOOST CUP、RISEとアウェーに乗り込んでの戦い、ベルギー選手を迎えてのISKAタイトルマッチと経験も豊富で、嵐に対し異名である“左の殺し屋”ぶりを発揮したい。

 戦前の熱がそのまま試合に燃え移るのが期待される一戦、嵐の初戴冠か、甲斐が王座返り咲きを果たすか。