2.11 見どころ 大田 vs 笹木

 年が明け発表となったNJKF2023年度年間表彰。内外でNJKFをアピールし強さを示した大田拓真が最優秀選手=MVPに輝いた。

 昨年は5月にメキシコ『IRON FIST』でムエタイ世界王座を2R TKOで奪取、7月は新日本キックで王者・瀬戸口勝也を撃破、9月のONE Championshipデビュー戦では従来のイメージを一新するハードな戦いを見せ、乱打戦の末勝利した。23年最終戦(11月)ではNJKFに凱旋、タフな難敵ルークワンを迎えたがボディを効かせ、4Rにローキックで沈めた。

 エースの風格はもちろん、激闘を繰り広げその上で勝利するプロの色気もまとってきた大田。昨年は全勝で乗り切り、今年も目線はさらに上へ向いている。

 対して笹木は“素手で闘う空手”を標榜する理心塾で腕を磨く選手。サウスポーから左の強打を角度と軌道を変えて打ち分け、三日月蹴りなど空手の蹴りも使いこなし、NJKFと並行して出場するPRO-KARATEDOでも昨年11月バンタム級(-58.5㎏)王者に就いている。

 この戴冠後「自分は格闘技を通してたくさんの人の何かの力になりたいと思っていて、感動を与えられる選手になる」とマイクで語った笹木だが、そのために実績・実力十分な大田との対戦という、願ってもない大チャンスが訪れた。

 多くベルトを獲得しながらこれまでNJKF王座には縁のなかった大田が遂に悲願を果たすのか。あるいは笹木が下剋上でその名を轟かせるのか。