6.2 NJKF x CHALLENGER 龍旺vs久井見どころ

「真王杯」60㎏級王者でかつてのNJKFエース桜井洋平の教え子である龍旺は、昨年11月の王座決定戦で佐藤亮を2R KOに沈めNJKFスーパーフェザー級王者に。桜井に通ずる当て勘と倒し勘を感じさせ、新王者として関係者の期待も高かったが4月の王者第1戦は体調不良で欠場。今回が戴冠から6ヵ月半を経て、仕切り直しての王者第1戦となる。

すでにスーパーライト級の吉田凜汰朗、バンタム級の嵐と前後して王者となった選手たちは戴冠後の初戦をこなしており、19歳にして王者となったスーパーバンタム級の真琴と、NJKFの流れは早い。今回は王者として確たる存在感を示さなくてはならない一戦となる。

だが、そうした一番であえて試練を与えるのがNJKF。2022年4月のデビューからわずか3戦(同年12月)でKNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王者となり、昨年9月には続いてKNOCK OUT-BLACKライト級王者となった久井大夢との対抗戦王者対決を用意した。

久井はこれがNJKF初参戦となるが、父の久井淳平が山浦俊一のWBCムエタイ日本統一スーザ―フェザー級王座に挑んだ過去があり(21年11月、山浦の判定勝ち)、何か因縁めいたものを感じさせる参戦となる。

19歳と若い久井だが王者としての経験は龍旺を上回り、カンボジアに乗り込み166戦130勝のクンクメール戦士に勝利と、サウスポーからの左ストレートが冴える。

しかし、久井も現在中国・カンボジアとの国際戦で2連敗を喫しており、その窮地を脱すべく強い意気込みで臨んでくる。

ともにスケールの大きさを醸し出す両者、キックの未来を感じさせる若き王者対決だ。